放射線科

放射線科理念

当院の理念と基本方針を基に、患者さまのために業務を遂行します。

放射線科の基本方針

  • 患者さまとのコミュニケーションを大切にし、安心・安全な検査を提供します。
  • 専門職としての自覚を持ち、求められる医療に対応できるよう常に知識・技術の研鑽に励みます。
  • 放射線取り扱いの専門家として放射線の安全管理に努め、患者さまおよび術者の被ばく軽減に取り組みます。
  • 医療人としての資質の向上を図り、他部門と連携してチーム医療への貢献に努めます

放射線科では、医師より指示を受けた検査内容を把握し、患者さまへ明瞭かつ正確な質の高い画像を提供出来るよう、知識と技術向上に努め、各個人が責任を持てるよう各種認定資格の取得にも努めています。
検査についてご不明な点等ありましたら、お気軽に放射線科スタッフにお声掛けください 。

スタッフ

  • 診療放射線技師12名(男7名 女5名)

  • 受付1名

資格

検診マンモグラフィ撮影 
A認定技師 2名
  B認定技師 2名
胃がん検診専門技師 7名

X線CT認定技師  2名

肺がんCT検診認定技師 3名
核医学専門技師  1名

X線撮影室

一般撮影

一般撮影は、X線(レントゲン)を使用して、疾病や骨折の有無を調べる検査です。患者さんの状態に合わせて、負担があまりかからないように昇降機能や回転機能のついた撮影台を使用し撮影します。
より良い画像を撮影するために、息止めの合図をすることがありますので、診療放射線技師の指示に従ってください。
息を止める時間は数秒です。
当院ではプロテクター(鉛エプロン)を使用することや、X線の照射範囲をできる限り絞ることで被ばく低減に努めています。

装置:X線一般撮影装置 MRAD-A50S/20、KXO-32(東芝メディカルシステムズ社製)
   撮影台 立位:VB-57(大林製作所製)2台
       臥位:SUD-100A TOURNER、SUD-100A(大林製作所製)




X線CT検査

X線CT検査は、エックス線を人体に照射し、断層(輪切)画像を得る検査です。患者さんは、ベッドの上に横になり、装置の中を通過します。検査中は、痛みなどはありませんが、息止めをお願いする場合があります。細かい輪切画像をコンピュータで処理する事で体内をいろいろな方向から観察することが出来ます。検査時間は短時間で、脳出血、肺腫瘍、腹痛の原因などさまざまな病気をみつけることが出来ます。
造影剤を注射しながら撮像することで、病態をより詳しく診ることが出来、質の高い診断が可能です。 装置:AquilionCX(東芝メディカルシステムズ社製64列MDCT) Workstaition:AZE(AZE社製)


冠状断

3D

仮想内視鏡画像

 

脳出血

くも膜下出血

 

冠動脈CT

冠動脈CT

バイパス術後
 
 

胸部CT
肺腫瘤

 
 

腹部造影CT
肝腫瘍

腹部造影CT
肝腫瘍

 

全身血管CT

MRI検査
  • MRI検査は、X線を使わず強力な磁石と電波を使って、体内からの信号を収集することで全身のあらゆる部位を任意の断面で撮像する事が出来る検査です。放射線被ばくはありません。
    造影剤を使用しなくても血管3D画像をはじめ脊髄や総胆管、早期脳梗塞など様々な疾病を診ることができます。

    検査方法
  • 検査時間は部位・内容等により異なりますが、15分~60分程度です。検査中はブザーをお渡し、呼吸または脈拍を監視させて頂きます。操作室の技師とマイクを通じて会話が可能ですので安心して検査を受けて下さい。

    注意事項
  • 非常に強力な磁場の中で検査しますので、金属類を持ち込むと、金属が飛んだり、発熱によって火傷したりする危険が伴います、また、検査部位の画像にアーチファクト(画像の歪みなど)が発生し、診断の妨げになります、検査時、金属類は必ず外してください。手術などで体内に金属が入っている方や刺青のある方は、診察時に医師にご相談ください。
  • 狭いトンネルの中で検査しますので、狭いところが苦手な方は担当技師にお声掛けください。出来る限り工夫をし、短時間で終えるよう努めさせていただいています。

  • 装置:1.5T EXCELART Vantage powered by Atlas(東芝メディカルシステムズ社製)
    Workstation:AZE Virtual Place(AZE社製)

 

MRIは強力な磁石を使用しているため、以下の方は注意が必要です。

  • 心臓ペースメーカー、人工内耳等の医療機器が留置されている方は検査を受けることができません。
  • 妊娠3カ月以内(妊娠の疑われる)の方は胎児への安全性が確立されていないので検査を受けることができません。
  • 手術等により体内に金属をはじめ何らかの人工物がある方、または入墨のある方は、 その材質や種類により検査を受けられない場合があります。必ず担当医師または技師に申し出てください。

 

実際検査の予約を取られた方には検査の説明書(造影剤を使用する方にはその説明及び同意書)をお渡ししています。
検査当日までによく目を通して頂き、不明な点があれば遠慮なく問い合わせて頂ければと思います

 



非造影鎖骨下動静脈 乳癌 非造影下肢MRA
 

 

超音波検査

 超音波検査(エコー検査)とは、超音波を対象物に当てて、その反射を映像化することのできる画像検査法です。超音波とは「音」の一種であり、通常耳で聞こえる音(可聴音)より高い周波数の音のことをいいます。
 非常に強い超音波は物質を破壊したり大きな熱を発生したりしますが、診断に用いる強さの超音波では生体に害がないとされています。また、放射線を使用するX線撮影・X線CT検査・核医学検査と違い被曝がないため、安心して受けていただける検査です。
 放射線科では腹部・消化管領域、体表領域(甲状腺・耳下腺・皮下軟部腫瘍など)、血管系(頚動脈・下肢動静脈・シャント血管)領域、整形領域の検査を行っています。

使用装置:AplioXG(東芝メディカルシステムズ社製)

頸動脈プラーク 肝細胞癌
虫垂炎 胆石
 
正常胃壁  
RI検査

RI検査は特定のRI標識化合物(放射性医薬品)を体内に投与し、その分布を知るために、臓器・組織を体外より計測して、分布像として形態のみならず機能画像として描出する検査です。

検査に用いられる放射性医薬品には、目的の臓器の正常組織に分布するものと、正常組織には分布せず異常組織に分布する二種類があります。

検査によって臓器に集まるまでの時間が異なるために、注射直後から検査できる場合と、時間をおいてからでないと検査できない場合があります。撮像時間そのものは、20~30分程度です。

RI検査には、たくさんの種類があり、症状や何を診断したいかによって検査内容が異なります。不明な点がありましたら、主治医もしくは担当の診療放射線技師にお尋ねください。

装置:吸収補正用X線CT搭載 SPECT装置
 Infiniavc Hawkeye(GEヘルスケアジャパン社製)

 

 



 
X線TV検査
X線TV装置は人体の様々な部位にX線を透過させリアルタイムにTVモニタで観察できるためさまざまな検査や治療を行うことが出来る装置です。

■主な検査には、バリウムを使用した胃や腸の検査があります。また、内視鏡を透視下で使用し肝・胆道系の検査があります。その他骨折や脱臼の整復、椎体や下肢の全長撮影も行なっています。

■胃や腸の形態は人によって大きく異なりますので、検査時間等異なることがありますのでご了承ください。


■装置:デジタルX線TVシステム
   EXAVISTA  (日立製作所社製)
   Raffine DREX-RF50 (東芝メディカルシステムズ社製)



心臓カテーテル検査

 

X線透視を使用して、手首や肘、足の付け根からカテーテル(細い管)を挿入し、心臓の血管(冠動脈)に直接造影剤を注入して、血管の状態や心臓の動きを動画で観察する事が出来る検査です。
検査だけでなく、血管病変に対するカテーテルを使用した血管内手術(血管拡張術、ステント留置術)も行なわれています。
装置:infinix Celeve-i(東芝メディカルシステムズ社製)

パノラマX線撮影

X線を使用して、一枚の写真に歯を含んだ顎の骨全体を撮像する検査です。
主に歯と歯周組織全体の様子や、顎の関節の状態が診断できます。
撮影中に装置が顔の周りを回転しますので、その間は動かないようにしていただく必要があります。

装置:Ortho Stage(朝日レントゲン工業株式会社製)


マンモグラフィ検査

マンモグラフィ検査は、乳房X線撮影の事です。
乳房を引き延ばしながら、専用の装置で圧迫して撮影することで、乳腺に埋もれている腫瘤や微細な石灰化を撮像する事が出来ます。人によって痛みを伴うことがありますが圧迫する事により、鮮明な画像となり、被曝低減にも繋がりますのでご協力下さい。
この撮影は技師が直接乳房に触れますが、当院は検診マンモグラフィ撮影認定を持っている女性技師が担当しますので、ご安心下さい。

令和2年に機器の更新を行い、当院でもトモシンセシス撮影(3D撮影)が可能になりました。これは一回の撮影で断層画像が得られる技術のことです。一回の乳房圧迫で通常撮影と3D撮影を行いますので、撮影時間は今までより4秒ほど長くなりますが、その分情報量は倍以上です。

受診方法はこれまでのマンモグラフィと殆ど同様です。通常のマンモグラフィの弱点である乳腺の重なりを減少させるため、がんの発見率向上や診断率向上にも期待が高まっています。

 

装置:AMULET Innovality(FUJIFILM社製)

乳癌画像 乳癌画像
骨塩定量検査

骨塩定量検査は、X線を使用して骨密度を測定する検査です。
骨の構成要素であるカルシウムやミネラル成分の量を測定し、年齢や性別に応じた骨の密度を測定し、骨粗鬆症の診断や薬剤・栄養・運動療法などの治療効果を判定するために必要な検査です。
当院では、エネルギーの違う二種類のX線を照射し、骨による吸収の差を利用し骨密
度を測定するDXA法を用いています。
撮影部位は腰または股関節での撮影になります。

装置:DPX-BRABO(GEヘルスケアジャパン社製)

乳がん検診バス
  • バスの中には、デジタルマンモグラフィ装置と超音波装置を搭載し、1つのバスの中で乳がん検診の検査がすべて終わるようになっています。
    また、デジタル画像になった為、マンモグラフィ装置で撮影した画像をすぐにタブレット端末で確認することができ、超音波室ではそれを見ながら検査ができるようになりました。
  • このシステムは日本初のシステムになります。

  • これにより、さらなる精度が期待できます。
  • マンモグラフィ撮影は、直接体に触れるので、すべて女性スタッフが行います。
     触診・超音波検査は、外科の医師が行っています。


搭載機器
マンモグラフィ MAMMOREX Pe・ru・ru DIGITAL(東芝メディカルシステムズ社製)

超音波     HITACHI ALOKA   Noblus(日立製作所製)

また、同時にエコーに受診者の名前が登録され、スムーズに検査に入ることができます。

集団検診(胸部・胃)

 当院では、検診業務として胸部および胃の集団検診を実施しております。

  1. 胸部検診(肺がん検診)
    X線を用いて胸部の撮影を行い、FPD(フラットパネル)で画像化します。検査時間は30秒ほどです。息を大きく吸い込むことにより肺を大きく膨らませ、肺の状態をよりはっきり写し出すことができます。また、肺だけでなく、心臓や大血管等の異常も分かります。
    検査を受けるにあたり、食事や内服薬の制限はありません。

  2. 胃透視検診(胃がん検診
    胃透視検査は食道や胃、十二指腸を撮影するX線検査です。検査時間は4~5分程度です。胃の壁(粘膜層、粘膜下層、粘膜下筋板、筋層、漿膜からなる)を観察できるようにバリウムと発泡剤を飲み、ローリングと体位変換により二重造影像として描出します。胃壁にバリウムが付着することにより、X線がバリウムに吸収されて画面上で白く写り、空気は黒く写ることで胃全体の形や大きさ・粘膜の状態(ポリープ・潰瘍・がん)などの有無の状態を観察します。また、ポリープなどの隆起性病変はバリウムがうまく付着せず丸く黒いリング状に写し出されますので良く観察できます。当院では、診療放射線技師の一次読影および医師の二次読影のダブルチェックを行っており診断精度を上げております。

  • 検査中の注意事項
    バリウム飲用後、稀にアナフィラキシーショックを起こすことが報告されていますので、検査中や検査後に体に異変を感じたらすぐに担当職員にお知らせください。また、高齢者の方でバリウムを誤嚥されることもありますので、普段の食事にてむせがある方は検査前に担当職員までお知らせください。



  • 検査後の注意点
    バリウムを飲んだ後はできるだけ水分を多くとるようにしてください。腸管は水分を吸収する臓器ですので、充分な水分を補給しませんとバリウムを溶かした水も吸収されてしまい、バリウムが固まって便秘の原因となります。ですから、検査後バリウム便(白色便)がしっかり出るまでは、喉が乾いていなくても水分をしっかり摂取して下さい。できるだけ多量の水分(水またはお茶)摂取が望まれますが、最低でも500ml以上はお飲みください。また、バリウム便を早く体外へ出すために検査後下剤をお渡ししていますので必ずお飲みください。個人差がありますが、約8~10時間位で白い便が出ます。もし、翌日になっても白い便が出ない場合は必ず当院地域保健課までご連絡ください。

 

医療機器共同利用

地域医療機関の方へ (MRI)
 当院は1.5T MRI装置を使用し、頭部・脊椎・体幹部・四肢・乳房・血管などの全身領域を対象として、単純MRI・造影MRI検査を行っております。
疾患や症状に合わせて最適な検査をご選択いただけるよう、検査一覧を作成しております。
 なお、検査に関してご不明な点やご相談などございましたら、お気軽に地域医療福祉連携センターにご連絡ください。

 

お問い合わせ:地域医療福祉連携センター TEL 0585-21-1159

地域医療機関の方へ (RI)
 RI検査は、他の画像検査が主とする形態画像診断のみだけでなく、各臓器の機能そのものを画像として捉えている機能画像診断をおこなうことが可能な検査です。
 そのため、他の画像検査では診断しにくい認知症の診断や、心筋血流の評価(狭心症や梗塞後のバイアビリティーの評価)、各臓器の機能診断(甲状腺機能亢進症、分腎機能等)や病期診断(転移性骨腫瘍の検出等)等に有用とされています。
また、放射線性物質のラジウム-226を用いた、骨転移をした去勢抵抗性前立腺がんに対する抗腫瘍効果も期待される治療用の放射性医薬品(ゾーフィゴ)の内用療法もおこなっています。
 尚、検査に関してご不明な点やご相談などございましたら、お気軽に地域医療福祉連携センターまでご連絡ください。

 

お問い合わせ:地域医療福祉連携センター TEL 0585-21-1159






 

トップ